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2026.10.16

着物リメイク(表装)の料金は?額装・掛軸・屏風の費用と納期の目安

料金

価格帯の異なる作品3点(額装・掛軸・屏風)

着物を表装作品に仕立てる料金は、額装20,000円〜、掛軸30,000円〜、屏風50,000円〜が基本の目安です。納期は1ヶ月〜で、金額はサイズと仕様、着物の状態によって変わります。

福井県越前市の表装工房「越前きもの表装」の宮守雅治です。ご依頼を検討される段階で一番気になるのは、やはり「結局いくらかかるのか」だと思います。この記事では、基本料金の考え方、金額が変わる要素、追加費用が出やすいケース、納期とお支払い方法まで、見積もりの中身を包み隠さずお話しします。

料金の基本(額装20,000円〜/掛軸30,000円〜/屏風50,000円〜)

基本料金は額装20,000円〜、掛軸30,000円〜、屏風50,000円〜です。この金額には、着物をほどく工程から裏打ち、仕立て、仕上げまでが含まれています。(洗い張りは含まれません)

表装の料金とは、材料費だけでなく、一枚の着物を作品に変えるまでの手仕事すべてに対する費用のことです。具体的には、次の工程が含まれます。

・着物をほどき、一枚の反物に戻します。
・文様を如何にどのように活かすかをお客様と見立て決めます。
・着物の素材により和紙は薄口・中肉・厚口と使い分けます。
・本紙、一文字、筋、中廻し、天地と各部位を表装します。
・水分を紙質・使用する部位により濃さを調整し板張りをし乾燥させます。
・切り継ぎといってそれぞれの部位を形に仕立て上げます。
・丈夫で強い越前鳥の子紙は最後の仕上げに不可欠な重要な素材です。

掛軸・額装・二曲屏風と三つの仕立基本料金が違うのは、手数と材料が違うからです。
額装は平貼りいわゆる襖仕立です。額縁を作り別途に収める場合は額縁料金がプラスされます。掛軸はお好みによりご希望の型に仕上げます。屏風は蝶番の構造から作るため最も手が
かかります。二曲屏風で仕立てます。それぞれ着物により大きさは変わります。

価格帯の異なる作品3点(額装・掛軸・屏風)

なお、工房内のギャラリーにて仕上がった作品もあります。15,000〜200,000円でお求めいただけます。ご自身の着物ではなく「まず一枚飾ってみたい」という方は、仕上がった作品から選ぶという入口もあります。

金額が変わる4つの要素(仕上がりサイズ・裂地・軸先や額縁・柄合わせの手間)

基本料金からの変動は、主に仕上がりサイズ、裂地の選択、軸先や額縁の仕様、柄合わせの手間という3つの要素で決まります。

お見積もりの際に私が見ているのは、次の3点です。
・仕上がりサイズ──大きくなるほど、使う和紙や裂地、額縁の材料が増え、扱う手間も増えます。金額に最も大きく影響する要素です。
・裂地(きれじ)──掛軸の周囲に廻す布のことです。本紙を引き立てる名脇役で、選ぶ裂地の格によって金額が変わります。候補を並べてご相談しながら決めます。
・軸先・額縁──掛軸の軸先の素材、額装の額縁のグレードにも幅があります。飾るお部屋の雰囲気に合わせてお選びいただけます。(額縁は別料金です)
「〜」という表記が続いて分かりにくいと感じられるかもしれませんが、同じ着物でも仕立て方の選択でこれだけ金額が動くため、一律の定価が出せないのが正直なところです。その代わり、お見積もりの段階で「どこにいくらかかるのか」は必ず内訳でお伝えしています。

軸先・裂地・額縁の素材アップ

追加費用が発生しやすいケース(シミ抜き・大判・複数枚からの構成)

追加費用が出やすいのは、洗い張り等、シミ変色カビ等への対応が必要な場合、大きな仕上がりを希望される場合、一枚の着物や帯から複数の作品制作を依頼される場合等です。

事前に知っておいていただきたいのは、次のようなケースです。

・シミ・汚れへの対応──使いたい柄の上にシミがある場合、洗いやシミへの処置が必要になることがあります。状態を拝見してから、対応の内容と費用をご相談します。
・大判の仕上がり──打掛の柄を大きく活かす場合など、標準を超えるサイズは材料と手間が増します。
・複数枚からの構成──お母様の着物とご自身の帯を一枚の作品に、といったご依頼も承っていますが、柄合わせと継ぎの工程が増える分、費用に反映されます。

大切なのは、これらの追加費用が「後から請求される」ことはない、という点です。お見積もりの段階で着物の状態とご希望を伺い、金額を確定してから制作に入ります。制作の途中で想定外のことが分かった場合も、必ずご相談してから進めます。

逆に、追加費用を避けたい場合の工夫もあります。シミのない部分だけで画面を構成する、仕上がりサイズを標準の範囲に収める、といった選択で、基本料金の範囲に収められることも多いのです。ご予算の上限がある場合は、遠慮なく先にお伝えください。その中でできる一番良い形をご提案します。

納期の目安は1ヶ月〜。急ぎの場合の考え方

納期は1ヶ月〜が目安です。工程の多くは乾燥と、布や糊が落ち着くのを待つ時間で、ここを縮めると仕上がりに響くため、余裕を持ったご依頼をおすすめします。

表装は、貼っては乾かす、の繰り返しでできています。裏打ちを終えた布は板に張って乾燥させますが、この時間を十分に取ることで、仕上がりの良さと美しさを永く保てるかどうかが決まります。刷毛の仕事は一瞬でも、その後に布が静かに落ち着いていく時間は省略できません。

贈り物などでお渡し日が決まっている場合は、その日程から逆算してご相談ください。ご希望の日に間に合うかどうか、最初のお見積もりの段階で正直にお答えします。間に合わない場合に、仕上がりを犠牲にしてお受けすることはいたしません。そのくらい、乾燥の時間は作品の寿命に関わる部分です。

送料・お支払い方法(銀行振込・PayPal/全国発送・海外発送)

お支払いは銀行振込とPayPalに対応しています。完成品は全国発送・海外発送が可能で、着物のお預かりも宅配便でできますので、遠方の方も来店なしでご依頼いただけます。
工房は福井県越前市幸町1-13のキロクルSTUDIOにありますが、ご依頼の多くは県外からです。着物は宅配便でお送りいただき、見立てや途中経過のやり取りは写真で行い、完成品を梱包してお届けする。この流れで、遠方でも工房にお越しいただく場合と同じようにご依頼いただけます。

海外にお住まいの方からのご依頼も承っています。お支払いにPayPalをお使いいただけますので、海外からの送金も難しくありません。発送の方法や送料は、お届け先に応じて個別にご案内します。

ワークショップという選択肢(1時間1,500円)

ご依頼の前に表装を体験してみたい方には、工房でのワークショップがあります。1時間1500円でお受けします。道具や裂地は私の品を使い手ぶらでご参加いただけます。
いきなり大切な着物を預けるのは不安、まずは短時間で体験したいという方におすすめしたいのがワークショップです。小さなサイズで裏打ちから仕立てまでを体験していただくと、表装がどういう仕事か、手を通して分かります。ご自分の着物の端切れをお持ちいただければ、その布で作ることもできます。
体験してみてから、あらためて本格的なご依頼を考える。その順番で進まれる方も多くいらっしゃいます。開催日程はワークショップのページでご案内しています。

お見積もりの取り方──写真を送るだけで概算をお出しします

お見積もりに必要なのは、着物を広げて撮った写真1枚だけです。お見立てと概算のご返信は費用がかかりません。

手順は簡単です。着物をカットマットや物差しの横に広げ、全体が写るように1枚撮ってください。柄のアップや、気になるシミの箇所があれば、あわせて撮っていただけるとより正確な見立てができます。それをメールやフォームからお送りいただくだけです。

物差し等サイズが分かるよう一緒に写した作品

ご返信では、どの柄が作品に向くか、額装・掛軸・屏風それぞれの場合の仕上がりサイズの候補と概算金額をお伝えします。金額を見てから、依頼するかどうかをゆっくり決めていただいて構いません。お手持ちの着物の写真を、まずは1枚お送りください。その一枚にどんな可能性があるのか、職人の目でお答えします。

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