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表装師 宮守雅治

表装師 宮守雅治(みやもりまさはる)

私の仕事を一言で言うなら、伝承です。

掛軸という表装の文化は、仏教の教えを伝える仏具として入ってきました。そこにはお経が書かれ、高僧の姿が描かれ、その向こうにある仏教の「考え方や理念」を人々に伝え広めることがその役割でした。。奈良か・平安のころに渡ってきたその大切なものを伝承するという役目は今も変わっていないと思っています。

表装という仕事は、ただ布を綺麗に仕立て直す仕事ではないのです。受け継がれてきた大切なものを、次の代へ伝え残す仕事です。

日本人は着物などに描き表現される文様に憧れ・願いごと・望みを託してきました。
例えばお母様が梅の花の模様の着物を娘さんに誂えたします。お母様はなぜ、この梅の柄を選ばれたのでしょうね。長く厳しい冬を耐えた梅は春一番に花をつける。木と母の字で構成されています。我が子の可愛く美しい成長を願い、子もまた母となり次の世代へ命を繋げる。ただ可愛く綺麗な模様が違って見えてきます。好みで選んだ色や柄も知らず知らずのうちに子や孫達に託す願いが込められているのではないでしょうか。
先祖が残してくれた家紋も同じです。大まかに分類すると300種ですが細かく調べると数万種にもなるそうです。我が一族の子孫への想いが込められたロゴマーク。
世界中で唯一、全日本人が持つのが家紋です。

婚礼衣裳の仕事を長くしてまいりましたので、結婚という節目についても申し上げたいことがあります。それはまた、コラムの中で少しずつ。

私は職人の家に生まれた人間ではなく、素人から始めた者です。ですから先生とも師匠とも呼ばれたくありません。宮守さん、と呼んでいただければ十分です。お声がけをいただいたときは、できるだけ「ご一緒に作りましょう」と申し上げるようにしています。ご自分の手が覚えれば、その先はご自分で作っていけますから。

工房:福井県越前市幸町1-13 キロクルSTUDIO

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